皆様、御無沙汰しております。
安行庭苑の秋山です。

今年の夏は去年よりも更に暑く、「酷暑」という言葉がふさわしいほどの気温が続きました。
安行庭苑では今年から「空調服」を導入し、さらにしっかりと水分補給と休憩をとりながら、お庭の剪定工事や作庭工事などの作業に当たらせていただいています。
お陰様でスタッフは誰一人も熱中症にかからずに、8月末まで乗り越えてきました。

写真の花火は川口市のオートレース場で毎年開催される「第44回 たたら祭り」の最終日に打ちあがる花火を撮影したものです。
やはり花火を見ると夏の終わりを感じます。


さて、今回は私が草花の知識を増やすために参考にしている「原色牧野植物大図鑑」から、9月に開花を迎える草花を紹介させていただきたいと思います。

[図1 たたら祭りの花火 筆者撮影2024/08/27]

『原色牧野植物大図鑑
この図鑑は牧野富太郎(1862~1957年)という日本の植物学者の著書である『牧野日本植物図鑑』『牧野新日本植物図鑑に収録されている図の中から一般的と思われる2,556種を選び出しそれを新たに拡大着色されたものです。

 牧野富太郎は「日本の植物の父」の呼び名で一般に広く知られており
1)、前述の2著は発行以来半世紀にわたって多数の植物愛好者や研究者をはぐくんできたそうです。
私も令和を生きる植物愛好者・造園に携わる者の一人として参考にさせていただきたいです。次に実際に記載されている秋に咲く植物たちを紹介いたします。


[図2 原色牧野植物大図鑑 筆者撮影2024/08/30]

〈シュウメイギク アネモネ属
本州・四国・九州、および中国の暖帯に分布。山野にはえるが観賞用として栽植される多年草。高さ70cm位、地下茎をのばして繁殖する。根生葉は長柄があり、3出複葉。小葉は径5~7cm、茎上葉は短柄で単一。花は秋、径5cm位、外側のがく片は厚く緑色、内部には多数の色の付いたがく片が菊花状に平開する。
漢名秋牡丹。
江戸時代は主にこの名で呼ばれていました2)

関東では清澄庭園 旧芝離宮恩賜庭園 小石川後楽園 向島百花園などで多く見られるそうです。

[図3 シュウメイギク 原色牧野植物大図鑑117頁]

〈ミヤギノハギ ハギ属
本州・九州、および中国の山地にまれな、やや草状の低木で庭に栽植される。茎は束生し高さ1~1.5m、花期には枝先が地面につくようにのびる。花は初夏から初秋、年2度咲くこともある。白花もある。和名宮城野萩は仙台付近の宮城野に産出したからとか、美しい花をつけるから美称してつけたとかいわれる。秋前に咲くから一名ナツハギ。

向島百花園で「萩まつり」が例年9月中旬から10月上旬まで開催されていて、美しい花の咲いた萩のトンネルが見られるそうです。ぜひ私も見に行きたいです。

[図4 ミヤギノハギ 原色牧野植物大図鑑 250頁]

 

この図鑑は植物の形態の説明に重点をおかれているため、写真だけでは捉えられない特徴を図ではよく描かれています。これから参考文献として今後も活用させていただきたいです。日々精進です。


左の写真は7/31日に、私の誕生日を社内でお祝いをして頂いた時の様子です。社長からスコッチウィスキーをプレゼントをしていただきました。昔よく飲んでいた銘柄でしたので懐かしい気持ちで大事に飲んでいます。社長ありがとうございました。

まだ少し暑さが残りますが皆様ご自愛ください。


[図5 誕生日写真 2024/07/31撮影]

参考文献
 牧野富太郎『原色牧野植物大図鑑』株式会社北隆館、1982年、2頁、14頁、117頁、250頁
引用文献
1)京都新聞 希少なシダ89年ぶり発見「植物の父」採集依頼 伊吹山麓、アマ研究者「運命的」
  文化・ライフ 地域のニュース 2021年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ

2)細川博昭『江戸の植物図譜~花から知る江戸時代の四季~』株式会社秀和システム、2021年、
  157頁